ざっくばらん | スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ映画レビューネタバレあり

映画

※この記事は超重大なネタバレを含みます。未鑑賞の方はご注意ください。

全体的な感想

今回のスパイダーマン、今までの作品とはちょっと雰囲気が違いました。

まず何が違うって、ピーターがめちゃくちゃポンコツなんですよね(笑)

前作でネッドとMJを守るために、世界中の人々から「ピーター・パーカー」の記憶を消したピーター。

今作では、その結果として完全に孤独になった状態からスタートします。

それでも街でヒーロー活動を続けているんですが、精神的な辛さに加えて、蜘蛛としての成長期みたいなものも重なって、頭痛やめまいに悩まされる。

さらにスパイダーウェブまで暴走する始末。

「いや、今回のピーター大丈夫か?」って感じで始まります。

ただ、ここから物語が進むにつれて、単純なヒーロー映画というよりピーターの精神面を描いた作品になっていくんですよね。

正直、中盤くらいまでは「うーん、今回はちょっと微妙かも」と思ってました。

ところが、後半から一気に話が動き始める。

そしてラストにかけて、「そういうことだったの!?」という展開が何度も来る。

結果的には、かなり面白かったです。

ここからネタバレ(あらすじ)

孤独になったピーターと、暴走する蜘蛛の力

前作のラストで、ネッドやMJを守るために、世界中の人間からピーター・パーカーに関する記憶を消したピーター。

そのため、今作のピーターは完全に孤独です。

それでもスパイダーマンとして街を守り続けています。

ただ、精神的にはかなり限界。

頭痛やめまいが起きたり、蜘蛛の成長周期による影響なのか、スパイダーウェブが勝手に暴走したりする。

そこでピーターは、ハルクこと教授から抑制装置についてのヒントを得ます。

とはいっても、教授が普通に教えてくれたわけではなく、ピーターが「この人なら抑制する方法を知っているはず」と判断して、うまく聞き出した感じです(笑)。

過去の敵が復活。そして謎の能力者

そんな中、ダメージコントロールセンターが強襲される事件が発生。

なんと、過去にピーターが倒した敵が脱走してしまいます。

ところが、その敵にはどうも様子がおかしい。

どうやら誰かに操られていて、自分自身の意識がないようなんです。

しかも、その敵はピーターのことを知っている。

この時点で、

「え、ピーターを狙う新しいメンヘラ恋人枠?」

とか思っちゃいました(笑)。

ところが、そんな単純な話ではありませんでした。

敵の正体と「10m」という制限

この敵には、人間に乗り移る能力がありました。

ただし、なぜかピーターには乗り移れない。

蜘蛛の本能が拒絶しているのか、そこは明確には描かれていません。

そしてピーターは戦いながら、あることに気づきます。

乗り移れるのは10m以内にいる人間だけ。

このルールを利用して、ヘリに乗って逃げる敵を、人のいない上空まで追い詰めることに成功。

これで一安心……と思ったら、そうはいかない。

ピーターがMJを安全な場所へ移動させている途中、なんとMJが乗っ取られてしまいます。

最初はピーターも気づかない。

普通にキスまでしちゃう。

ところが、敵の発言に違和感を覚えて、MJが乗っ取られていることに気づきます。

そして敵から、

「MJの心にはピーターはいなかった」

と聞かされる。

これはピーターにはかなりキツい。

さらに乗っ取られたMJが高所から飛び降りてしまう。

ピーターも慌てて飛び降り、なんとかMJを助けることに成功します。

その後、ピーターたちはフランクのアジトへ逃げ込みます。

フランクのアジトで反撃準備

フランクのアジトでは、ピーター用の抑制装置と、敵に装着するための万能型抑制装置を作ります。

ここから重大なネタバレ

敵の正体はジーン・グレイ

そう。

今回の敵は、X-MEN最強格のジーン・グレイ

今作のジーンは、10m以内にいる人間へ意識を乗り移らせることができます。

しかも、乗っ取った人間とは別行動が可能。

最後に本人のところへ戻ることもできます。

そしてジーンは、**「V max」**というものを追ってダメージコントロールセンターを襲撃していました。

ピーターたちは戦う準備を整え、いよいよ出撃。

ピーターはMJをフランクに任せて戦場へ向かいます。

……が、MJがフランクに「一緒に行って」と促す。

そしてフランクも、こっそり出陣(笑)。

ジーンを捕まえて一件落着……?

戦場でジーンの本体を発見するピーター。

しかし、ここでも問題発生。

ハルクがジーンに乗っ取られて暴れ始め、ピーターはピンチに。

そこへフランクが駆けつけ、なんとかジーン本人の後首に抑制装置を装着することに成功します。

そしてジーンをダメージコントロールセンターへ引き渡す。

めでたし、めでたし。

……。

……え?

これで終わり?

なんか、つまらなくね?

こんなんじゃないよね?

スパイダーマン。

そう。

もちろん、これで終わるはずがありません。

ここから超重大ネタバレ

真の敵はダメージコントロールセンターだった

ここから超重大ネタバレ。

ジーンが意識を失う直前に口にしていた名前。

「サラ」

ダメージコントロールセンターのメッツガーは、亡くなった部下の意識でも入っていたんじゃないか、と考えていました。

ところがピーターは、ダメージコントロールセンターにあるジーン関連の記録が消去されていることに気づきます。

そして調べていくうちに、ジーンにはサラという姉がいたことが分かる。

つまり……

本当の敵はダメージコントロールセンターだった。

ピーターたちは、まんまとジーンを敵の手に引き渡してしまったわけです。

ジーンに行われていた人体実験

ピーターはジーンを救うため、ダメージコントロールセンターへ向かいます。

しかし、時すでに遅し。

ジーンはすでに人体実験を受けていました。

限界が近づく中、ジーンの頭の中に姉サラの記憶が流れ込んできます。

そして、サラが最後に見た景色。

そこにあったのが、換気扇に記されていた**「V max」**というコード。

正確にはVから始まる製品名のようなものなんですが、これがジーンが追っていたものだったわけです。

ここから超特大重大ネタバレ

そしてここから……

ジーン、完全覚醒。

ブチギレです。

ジーン覚醒。能力がチートすぎる

ジーンの能力が一気に跳ね上がります。

なんと、8km以内にある物や人をすべてコントロールできるレベルに。

しかも複数を同時に操れる。

これについては、過去にサラと話していた、

「いつか複数人を同時に操れるようになるかもね」

という会話が伏線になっています。

人体実験室は一瞬で粉々。

手枷も足枷も一瞬で破壊。

完全に形成逆転です。

そしてガラスの破片でメッツガーを寸止め。

「いや、ジーン強すぎるだろ……」

となります(笑)。

ピーターも覚醒

ピーターも施設へ侵入しようとしますが、操られたダメージコントロールセンターの傭兵たちに阻まれます。

そして戦いの中、ジーンがピーターに問いかけます。

「ピーターか、それともスパイダーマンか?」

それに対するピーターの答えが、

「どちらもだ」

ここが今作のかなり重要なシーンだと思います。

ピーターは抑制装置を外します。

つまり、機械で自分の力を抑えるのではなく、自分自身の精神面で克服する

今作でずっと描かれてきたピーターの精神的な問題を、最後は自分自身の意思で乗り越えるわけです。

ここから一気にいつものスパイダーマンに戻っていく。

序盤のポンコツっぷりを見ているからこそ、この覚醒は結構熱い。

ジーンとピーター、まさかの精神世界へ

覚醒したピーターがジーンに迫ります。

ところが、ここでさらに予想外の展開。

今までピーターには入り込めなかったジーンが……

ついにピーターの中へ入れるようになる。

普通なら「やばい!」となるところですが、ピーターはジーンを受け入れます。

そして記憶の中で2人が会話する。

そこでジーンは、ピーターにも家族を失った辛い過去があり、今も孤独の中で生きていることを知ります。

ピーターもまた、ジーンと同じような境遇だからこそ、

「自分たちは理解し合える」

「友達になれる」

ということを伝える。

ここでジーンの心に少しずつ変化が起きていきます。

ここから超絶激烈ネタバレ

まさかのスナイプ

……と思ったら、現実世界ではフランクがジーンを狙っている。

ピーターは素早くジーンを回避させます。

しかし――

ピーターに命中。

いやいやいや。

ここでスナイプ一発でヒーロー死ぬのはやめてくれ(笑)。

本来なら助からないレベルの攻撃ですが、ジーンが超能力でピーターを応急処置。

ピーターは入院し、一命を取り留めます。

この辺りは正直、

「ヒーローをスナイプ一発で終わらせるなよ!」

と思いました(笑)。

そして最後に残されたもの

無事退院したピーター。

その後、ネッドと話す場面があります。

そこで、どうやらピーター・パーカーとしての記憶が戻り始めているような描写が入ります。

完全に戻ったわけではない。

でも、何かをきっかけに記憶が戻るんじゃないか?

そんな匂わせを残して、映画は終了します。

まとめ

今作は、最初から最後まで面白かったかと言われると、正直そうでもないです。

中盤まではちょっと微妙でした。

いつものスパイダーマンらしい爽快感よりも、ピーターの孤独や精神面の話がかなり多い。

ただ、その積み重ねが後半で一気に効いてくる。

ジーンの正体。

ダメージコントロールセンターの裏切り。

人体実験。

ジーンの覚醒。

ピーター自身の覚醒。

そして最後のネッドとのシーン。

後半に入ってからは怒涛の展開で、かなり楽しめました。

特に面白いのが、今作はあえて説明しすぎないところ。

「これはこういうことなのかな?」と思わせる匂わせはかなりあるんですが、明確な答えを全部提示するわけではない。

だからこそ、観た人によって解釈がかなり変わりそう。

たぶんレビューを探しても、人によって言ってることが結構違う作品になるんじゃないかなと思います。

個人的には、

「中盤までは微妙。でも後半から一気に面白くなって、最後にはちゃんとスパイダーマンになっていた」

というのが一番しっくりくる感想でした。

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