ざっくばらん |【映画レビュー】『モアナと伝説の海』は、海の美しさと怖さを両方楽しめる作品だった

映画

※この記事は映画のネタバレを含みます。

全体的な感想

かなり満足度の高い作品でした。

そもそも私は海が好きというのもあるんですが、海の綺麗さだけじゃなくて、海の怖さまでしっかり表現されているのが良かったですね。

海って綺麗で神秘的な一方で、ひとたび荒れれば人間なんて簡単に飲み込まれてしまう怖さもある。

この作品では、その両方がかなり上手く描かれていました。

ストーリーも起承転結がしっかりしていて、基本的には非常に分かりやすい。

最後もしっかりまとまっていて、見終わった後の後味が良い作品でした。

あと、音楽とダンスもかなり良い。

明るい曲が多くて、観ていると自然と気分が明るくなる感じ。

子供にも安心しておすすめできる映画だと思います。

ちなみにアニメ版は第二話がありますので、そのうち実写版も追従する形になっていくのかな?というのも少し気になるところです。

まずは登場人物

主人公のモアナは、モトゥヌイという島の村長の娘。

そして実は、海に選ばれた特別な人間です。

幼い頃から海に惹かれていて、海とも不思議な関係を築いていきます。

一方のマウイは、半神半人の英雄。

神の釣り針を使うことで、さまざまなものに変身できるという、とんでもない能力を持っています。

そして忘れてはいけないのがおばあちゃん。

モアナの船出や海への冒険を後押ししてくれる存在で、モアナをずっと見守ってくれています。

このおばあちゃんがまた良いんですよね。

ここから徐々にネタバレ

モアナは島の中で育ちます。

ただ、幼い頃からずっと、

「海は危険」
「島の中にいれば安全」

と言い聞かされて育ってきました。

成長したモアナは次期村長として期待されるようになります。

村長になるために島のことを学び、村を守ることを求められる。

でもモアナ自身は、どうしても海に惹かれてしまう。

ここでモアナの中に、

「村長として生きるのか、それとも海に出るのか」

という葛藤が生まれます。

そして父親が特に海に厳しい。

ただ、これにはちゃんと理由があって、父親自身も昔は海に惹かれて船出したことがあるんですよね。

そのときに大切な人を失ってしまった。

だからこそ、娘には同じ思いをしてほしくない。

単純に「海が嫌いな父親」ではないところが良いです。

そしてモアナは幼い頃、一度海に選ばれています。

そのとき海はモアナを歓迎してくれた。

いろいろあってモアナはそのとき手にした「心」を手放してしまうんですが……

実はおばあちゃんが拾っていた。

ここから物語が大きく動き始めます。

なぜ海が危険なのか

そもそも、なぜ海が危険になったのか。

その原因がマウイです。

マウイが命の女神テ・フィティの「心」を盗んでしまったことで、世界は徐々に闇に侵食されていきます。

そして成長したモアナの村にも、その影響が出始める。

魚が取れなくなってしまったんです。

今までとは明らかに違う。

モアナはこの異変を感じ取り、

「このままでは村が危ない」

と考えます。

でも当然、父親は止める。

そこでおばあちゃんから後押しを受け、今まで隠されていた島の真実を知ることになります。

そしてモアナはついに船出。

ここから本格的な冒険が始まります。

海に選ばれたモアナ

父親のときと同じように、モアナも船出してすぐ嵐に遭います。

「やっぱり海は危険じゃん!」

と思うところなんですが、ここで海の力によって助けられる。

まず第一関門突破。

モアナの目的は、マウイにテ・フィティへ謝罪させたうえで、心を返すこと。

そのためにはまずマウイに会わなければならない。

ということで、神の釣り針がある方向を目指します。

ところが……

マウイがいない。

そしてまた嵐。

今度は本当にヤバい。

なんとか島に漂流するんですが、海に助けてもらえず、

「なんで助けてくれないの!?」

と激おこプンプン丸になるモアナ(笑)。

でも、実はその島こそがマウイのいる島。

海はちゃんとモアナを導いていたんですね。

そしてようやくマウイとご対面。

……したはいいんですが、このマウイが結構めちゃくちゃなやつ(笑)。

完全にマウイのペースに持っていかれます。

マウイと一緒に冒険へ

話をしているうちに、モアナはマウイが、

「もう一度英雄になりたい」

と思っていることに気づきます。

そこでモアナは、マウイにもう一度英雄になることを提案。

ようやくマウイを連れて冒険に出ることになります。

目的地は、溶岩の悪魔テ・カァがいる島。

テ・フィティに心を返すには、テ・カァを倒すか、テ・カァをかわしてテ・フィティのところまでたどり着かなければいけません。

その前に必要なのが、マウイの神の釣り針。

ということで、海底にある魔物の国「ラロタイ」へ。

そこで待っているのが、巨大なカニのモンスター、タマトア。

まあ当然ですが、普通にボコボコにされます(笑)。

しかしモアナが、テ・フィティの心に見せかけた緑色に光る石を使って隙を作る。

その隙に神の釣り針を回収。

なんとか脱出成功です。

ここからさらにネタバレ

いよいよテ・カァとの対決。

しかし……

マウイ、ボコボコ。

そして神の釣り針も限界。

マウイは弱音を吐き、

「これ以上は釣り針が持たない」

ということで、なんと逃げてしまいます。

ここでモアナも、

「自分はどうすればいいんだろう」

と迷う。

島に残って戦うのか。

それとも心を海に返して帰るのか。

一度は心を海に返してしまいます。

ところが……

ここから超特大ネタバレ

ここでおばあちゃんが再登場。

しかもエイの姿になっている

これがまた良い。

おばあちゃんに背中を押されたモアナは、島に残ることを決意。

一人でテ・カァに立ち向かいます。

そしてテ・カァは陸しか移動できないことを利用して隙を作り、島の中へ。

……しかし、

テ・フィティがいない。

モアナは落胆。

しかもテ・カァが迫ってくる。

なんとか逃げるものの、もう打つ手がない。

ここでモアナがテ・カァをよく見ます。

そして気づく。

テ・カァの胸にある模様。

それが、自分の持っているテ・フィティの心の模様と似ている。

ということは……

テ・カァ=テ・フィティだった。

テ・フィティは心を失ったことで、テ・カァという存在になっていたんですね。

モアナがテ・カァに近づく

ここからが個人的にかなり好きなシーン。

モアナは海に呼びかけて、テ・カァまでの道を作ってもらう。

そしてテ・フィティに呼びかける。

怒り狂っていたテ・カァの感情を静め、モアナはテ・カァの胸に心を戻す。

すると……

テ・カァは本来の姿であるテ・フィティへ戻っていく。

力で倒すんじゃなくて、

「あなたは本当は誰なのか」

を理解することで解決するのが良いんですよね。

マウイもちゃんと謝る

そして最後にマウイ。

実はマウイも、最初から悪意があって心を盗んだわけではありませんでした。

人間に愛されたい。

人間に愛や生命を与えたい。

そう思った結果として、心を盗んでしまった。

普段のマウイなら何かと言い訳しそうなところですが、ここでは珍しくちゃんと謝罪します。

そしてテ・フィティもそれを受け入れる。

さらにテ・カァとの戦いで完全に壊れてしまったマウイの神の釣り針を、新しいものにしてくれる。

これにはマウイも大喜び。

こういうところもマウイらしくて良いですね(笑)。

そして物語は綺麗に終わる

最後はモアナが島へ帰還。

村にも平和が戻り、モアナは船に乗って海へ出るようになります。

そしてマウイも鳥になって、モアナたちと一緒に移動している。

めでたしめでたし。

という感じで、かなり綺麗に終わります。

まとめ

全体としては、かなり満足度の高い作品でした。

特に海が好きな自分としては、海の美しさと怖さの両方がしっかり描かれていたのが良かった。

海って、ただ綺麗なだけじゃない。

時には人間を助けてくれる存在でもあり、逆に人間の力ではどうにもならないほど恐ろしい存在でもある。

その両面が作品の中で上手く表現されていました。

そしてストーリーも非常に分かりやすい。

モアナが海に憧れる理由。

父親が海を嫌う理由。

マウイが心を盗んだ理由。

テ・カァの正体。

これらが最後にちゃんと繋がっていく。

「ああ、そういうことだったのね」

と納得できる展開になっているのが良かったです。

音楽やダンスも楽しくて、観終わったあとに明るい気持ちになれる。

なので個人的には、大人が観ても楽しめるし、子供にもかなりおすすめしやすい作品だと思います。

何より、最後が綺麗にまとまっているので後味がいい。

重すぎず、かといって中身がないわけでもない。

海の冒険を楽しみながら、モアナ自身の成長もしっかり楽しめる作品でした。

そしてアニメ版には第二話があるので、実写版もこの先どこまで続いていくのか。

そこも楽しみにしたいですね。

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